青宮ゲミ日記

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「居場所」と心の健康(1)

目的

人間は多面的な存在であり活動領域も広範である。それを反映して「心理学」にも多くの分野がある。しかし、学問的に難しく考えるのではなく「心の健康」を学んでいきましょう。 

 

 

個人の「心の健康」の維持・増進

「幼児期から老年期に至るまで、他社や社会と調和しながら、幸福感をもって生きていくこと」が、人間の望ましいあり方である。それを根底から支えるのが心身の健康である。とはいえ、日常生活にストレスがつきものである。それらとうまく付き合い、どうすれば心の健康を保って生きていけるかを検討する。

  

他者の「心の健康」をケアする

人々の「心の健康」を守るのは、心の専門家だけではない。周囲の人々のサポートやつながりが、心の専門家以上に大切な役割を担う。つまり皆さん一人ひとりが、周囲の人の「心の健康」をケアする「ピアサポーター」である。他者の心を「ケアする力」を発揮し、有能なピアサポーターになれるような発想や具体的方法を提案する。

 

「心の健康」と社会の在り方

 人々の「心の健康」には、個人の問題だけでなく、社会や生活環境の在り方が大きな影響を与える。それゆえ「心の健康」を守ることは、個人の責任だけに還元できない。人々が幸福に生きられる社会のあり方を模索し、改善を求めていく姿勢が重要である。

 

「居場所」とは何か

人間と生活環境を分離せず、セットで捉える概念であり、コミュニティ心理学の研究・実践に適している。だが心理学的な構成概念としての「居場所」の定義は確定していない。

臨床心理学の竹森は、「居場所」とは「人間」と、その存在を受け入れ許容する「場」との相補的関係性を示す言葉であり、さらにその前提から生まれる「くつろぎ」「ゆとり」を意味するとした。教育社会学者の住田(2004)は、他者との関りがある「社会的居場所」と、独りになれる空間である「個人的居場所」を挙げた。心理学者の杉本ら(2006)は、「中学生以降の子供は、1つの【居場所】で全ての機能を充足することは困難であり、発信に応じて、固有の機能を持った【居場所】を複数持つことで、【居場所】機能を充足している」と考える。アメリカの社会学者Oldenburg(1999)は、「家庭」を「ファーストプレイス」、職場・学校を「セカンドプレイス」、そして地域における堅苦しくない、公共的な集まりの場を「サードプレイス」と呼んだ。主なサードプレイスに、カフェ・バー・美容院などがあり、個人の息抜きや支えにつながる「居場所」となるだけでなく、地域コミュニティの活性化にも大きな役割を果たす。

「居場所」があると感じることは、どんな心理的作用をもたらすか?「居場所」の定義が確定していない問題点はあるが、これまでの研究から「居場所感」は「自尊感情」「アイデンティティ」「学校適応」「学業意欲」など、精神的健康の指標との強い関係が見出されている。人々を心理的に支援するために、「居場所」の観点からアプローチするのは有用と考えられる。

 

 

続きは【「居場所」と心の健康(2)】でお会いしましょう。

https://www.geminikki.tokyo/entry/2019/10/01/045829

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